適応障害で退職することは、「逃げ」なのでしょうか。退職を決めた夜、何時間も考えていました。私は公務員や福祉職を経て、適応障害を3回経験しています。適応障害のたびに休職し、「また同じことを繰り返してしまった」という自己嫌悪に沈みました。ブランク期間は合計で3年以上。
今は、塾業界で教室長として働き続けています。本記事では、地方公務員から始まった私の経歴や、福祉・教育職へと転職した流れについて解説します。適応障害を3回経験した私が何を感じ、どう動いたかについても書きました。公務員・福祉職を辞めたいと考えている人や、メンタル不調を抱えている人は、ぜひ最後までご覧ください。
※本記事は私個人の体験をもとに書いています。メンタル面でお困りの人は医療機関にご相談ください。
私の経歴について

まわり道だらけの経歴だと、自分でも思います。時系列に沿って、私がどんな仕事をしてきたかを紹介します。
- 地方公務員時代(2013〜2017年)
- ワーホリ後のアルバイト時代(2017〜2020年)
- 福祉業界1社目(2020〜2022年)
- 福祉業界2社目(2022〜2023年)
地方公務員時代(2013〜2017年・4年間)
大学卒業後、地方公務員として4年間働きました。「安定した仕事に就くべき」という気持ちが強く、公務員を選んだことを覚えています。仕事そのものは、決して嫌いではありませんでした。ただ、3年目のある時期に、仕事を多く任されてひどく疲れました。仕事のストレスで、気づいたときには朝起き上がれなくなったのです。
医療機関を受診し、適応障害と診断されたのが3年目のことです。1ヶ月の休職を経て職場に復帰しましたが、完全に気持ちが戻ることはなく、翌年に退職を決めました。「公務員を辞めるなんてもったいない」と周囲には言われたのを覚えています。親にも反対されました。しかし、同じ職場で働き続けるのは無理だと感じ、退職を決意したのです。
ワーホリ後のアルバイト時代(2017〜2020年)

公務員を辞めた後、ワーホリビザを使ってニュージーランドとオーストラリアに2年間滞在しました。転職活動をする気力がなかったことと、「日本を1度離れて考えたい」という気持ちが重なったためです。帰国後は、塾でアルバイトをしながら次のことを考えていました。当時は「まずは正社員になれるなら何でもいい」という状態でした。
ブランクがすでに2年以上あり、正直、「このまま就職できないのではないか」という恐怖もあったのです。「ワーホリ帰りでブランクがある人間を、どこが雇ってくれるのだろう」と、毎日のように考えていました。
福祉業界1社目(2020〜2022年・2年間)
アルバイトを続けながら転職活動をした結果、福祉業界の正社員職に就けました。教育学部卒業という背景と、人を支援する仕事への関心が評価されたのだと感じています。しかし、入職後もなかなか職場になじめない感覚は続きました。2年目に入った頃、またも適応障害の診断を受け、休職しました。
「また繰り返してしまった」という感覚は、1回目のときより強かったです。今度は職場を変えれば状況が変わるかもしれないと考え、休職中に転職活動を始め、別の福祉事業所への転職を決めました。
福祉業界2社目(2022〜2023年)

環境を変えれば、少しは状況が改善するかもしれないと期待していました。しかし実際に職場が変わってみると、変わったことと変わらなかったことが分かれていたのです。
| 変わったこと | 変わらなかったこと |
|---|---|
| 人間関係のストレス | 職場になじめない感覚 |
| 通勤経路・職場の雰囲気 | 適応障害の症状が出るまでの期間 |
| 業務内容の一部 | 「また繰り返した」という自己嫌悪 |
2社目の福祉の職場でも、しばらくして適応障害の症状が出始め、3回目の休職に入りました。「福祉の仕事を辞めたい」という気持ちはありました。しかし、「正社員になれたのに、また辞めていいのか」という気持ちもあったのです。福祉の仕事は人の役に立てる実感があっただけに、辞めることへの罪悪感は強かったと思います。
罪悪感を感じてはいましたが、体がついてこなくなっていたのも事実です。3回目の休職期間は2ヶ月。退職を決断し、1ヶ月間の療養を経て、転職活動を始めました。
※本記事は私個人の体験をもとに書いています。メンタル面でお困りの人は医療機関にご相談ください。
3回の適応障害を経て感じたこと

3回とも、共通していたのは「職場になじめない」という感覚でした。性格の問題なのか、職場環境の問題なのか、長い間わからずにいました。3回の適応障害を経て私が感じたことを正直に書いておきます。
- 「また繰り返した」という感覚とどう向き合ったか
- 業界ごと変えることを決めた理由
「また繰り返した」という感覚との向き合い方
2回目に適応障害になったとき、私が最初に感じたのは強い自己嫌悪でした。1回目の経験があったにもかかわらず、また同じことになってしまったという感覚です。3回目のときは、自己嫌悪がさらに強まりました。「自分はどこに行っても同じことを繰り返す人間」という考えが、頭から離れなくなった時期もありました。
ただ、今振り返ると、「自分がしんどくなっているという感覚」に少し早く気づけるようになっていったと感じています。自分の変調に早く気付けることが良いことなのかどうかは、正直今でもわかりません。ただ、「繰り返したことが全部無駄だったわけではなかった」とは、思えます。
当時の私に言えるとしたら、「また繰り返したことを責めなくていい」ということだけです。
※あくまで私個人の感覚です。適応障害の経過は人によって異なります。気になる人は医療機関や専門家にご相談ください。
業界ごと変えることを決めた理由
3回目の休職に入ったとき、「環境を変えるだけでは根本的な解決にならない」という感覚がありました。1社目から2社目への転職で状況が変わらなかったのが理由です。私の場合、もともと教育学部を卒業しており、帰国後のアルバイトでも塾の仕事を経験しています。
「教育の仕事なら自分に向いているかもしれない」という感覚が、頭の片隅にありました。福祉の現場を経験してきたことも、教育の仕事に生かせるのではないかと考えたのです。3社目の転職では、福祉ではなく教育・塾業界を軸に活動することにしました。
転職活動でやったことの実録

3社目の転職活動は、退職から約1ヶ月の療養期間を経て始めました。実際に使ったサービスと、面接でどう伝えたかの2点について解説します。
- 使ったサービスと活動の流れ
- ブランクについて面接でどう伝えたか
使ったサービスと活動の流れ
転職活動で使ったサービスは、Indeedとdoda、リクルートエージェントの3つです。活動期間は約2ヶ月で、応募した企業は10社、面接まで進んだのは3社、最終的に1社から内定をもらいました。3つのサービスは、それぞれ役割が違います。使い方と私の目的を整理したものは、下記の表のとおりです。
| サービス | 種類 | 私の使い方 |
|---|---|---|
| Indeed | 求人検索エンジン | 教育・塾業界に絞って求人をピックアップする「情報収集」に使った |
| doda | 転職サイト+エージェント一体型 | 自分のペースで求人を探しながら、エージェントへの相談も並行して行った |
| リクルートエージェント | 転職エージェント | ブランクありでも応募できる求人を絞り込んでもらうことを最優先にした |
最初はIndeedで求人全体の相場感をつかむところから始めました。教育と塾業界に絞って検索することで、どんな求人があるか・どの程度の経験が求められるかを把握したのです。並行してdodaとリクルートエージェントにも登録しました。
エージェントを使ったのは、「ブランクがある自分でも応募できる求人を、絞り込んでほしい」という理由からです。自分1人で探すより、ブランクへの不安を相談しながら進められたのは助かりました。
※2023年当時の私個人の体験です。各サービスの仕様や対応状況は変わる場合があります。
ブランクについて面接でどう伝えたか
ブランクについては、「休職・退職を経て転職活動をしている」という事実を、正直に伝えるようにしました。「体調を整えながら、次の仕事に向けて準備をしていた」という言い方をした場面もありました。適応障害であることそのものは、面接では話してません。
言う必要があるかどうか迷いましたが、「退職理由を聞かれたときに正直に話す」という方針で臨んだのです。実際には深く掘り下げられることはありませんでした。正解だったとは断言できませんが、私の場合はその判断で内定を得られました。ブランクが「一生就職できないのではないか」と感じるほど怖かったことは、今でも覚えています。
当ブログを作った理由

なかなか職場になじめず、苦しんでいる人でも、活躍できるチャンスはあると伝えたくて、当ブログを始めました。私自身、適応障害を3回経験し、「自分はどこに行っても通用しないのかも」と感じてきました。それでも今は、教室長として毎日働いています。
完璧ではないし、すべてがうまくいっているわけでもありませんが、仕事を続けられています。公務員や福祉、教育職を辞めたいと思っている人、メンタル不調で退職を考えている人に向けて、実体験をもとにした記事を書く予定です。「正解」を教えることはできませんが、「私の場合はこうだった」という話を、正直に書くつもりです。
同じような状況で悩んでいる人に、このブログが少しでも参考になれば嬉しいです。
※本記事は私個人の体験をもとに書いています。メンタル面でお困りの人は、医療機関や専門の支援機関にご相談ください。

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