「福祉の仕事、きついけど辞めていいのかな」
私も同じ問いを、何度も自分に投げかけていました。福祉2社目の職場では、体力的な負担より精神的なきつさの方が重く、なじめない感覚が積み重なりました。1社目・2社目では3年目、3社目ではわずか4か月で休職に至っています。本記事では、私が感じてきた精神的・体力的なきつさの正体について解説します。
環境要因と自分の問題の見分け方、実際に経験した辞めるサインについても書きました。判断軸となる考え方もあわせて紹介します。福祉・介護の仕事がしんどいと感じている人は、ぜひ最後までご覧ください。
※本記事は私個人の体験をもとに書いています。メンタル面でお困りの人は医療機関にご相談ください。
福祉・介護職の「きつさ」の正体について

福祉・介護職の「きつい」という言葉の中身は、ひとつではありません。下記の2点にわけて、私が感じてきたきつさの正体を解説します。
- 精神的なきつさの正体
- 体力的・構造的なきつさ
精神的なきつさの正体
私が苦しかったのは、体力的な負担よりも精神的なきつさでした。福祉2社目の職場は、若い女性職員が多い環境だったのです。世代も性別も違う私は、日常会話がうまくかみ合わない場面が続きました。雑談の輪に入りづらい感覚や、休憩時間の空気になじめない感覚が、じわじわと積み重なりました。
仕事の内容自体に不満があったわけではありません。ただ、「自分だけ違う」という感覚が、出勤するたびに強くなっていったのです。なじめない感覚は、誰かに責められたわけでも、ハラスメントを受けたわけでもありません。だからこそ、「甘えているだけかもしれない」と自分を責めてしまう時期もありました。
振り返ると、小さな違和感の積み重ねが、後の休職につながっていったと感じます。
※本記事は私個人の体験をもとに書いています。メンタル面でお困りの人は医療機関にご相談ください。
体力的・構造的なきつさ
福祉・介護の現場では、体力的な負担も無視できません。私の場合、身体介助を伴う業務もあり、勤務後に体の疲労を強く感じる日もありました。人手不足からくる業務量の多さも、日々の負担として積み重なっていたと感じます。私自身の実感としては、体力的なきつさより精神的なきつさの方が、休職につながりました。
福祉・介護職のきつさを考えるときは、精神面での消耗にも目を向けることが大切です。
きつさは「環境要因」か「自分の問題」か

きつさを感じたとき、「環境要因」か「自分の問題」かを見分けたくなるものです。下記の2点について解説します。
- 職場を変えれば解決するかの見分け方
- 「向いていない」と「今は消耗している」
職場を変えれば解決するかの見分け方
私は福祉1社目から2社目への転職を、「働きやすさの改善」を期待して決断しました。人間関係や職場の雰囲気が変われば、状況は良くなるはずだと考えていたのです。しかし、実際に転職してみると、期待とは異なる結果になりました。転職前後で変わったことと変わらなかったことを整理すると、下記のとおりです。
| 変わったこと | 変わらなかったこと |
|---|---|
| 人間関係のメンバー・職場の雰囲気 | 職場になじめない感覚そのもの |
| 通勤経路・業務内容の一部 | 適応障害の症状が出るまでの期間の短さ |
私の場合、休職に至るまでの期間にも変化がありました。1社目と2社目では働き始めて3年目くらいで休職に至りました。しかして3回目となった3社目での再発は、わずか4か月ほどで休職に至っています。環境を変えたにもかかわらず、限界が来るまでの期間は短くなっていったのです。
私は「職場を変えれば根本的に解決する」とは言い切れないと感じました。もちろん、職場を変えることで状況が改善する人もいます。ただ、私の場合は、環境要因だけでは説明できない何かがあったのだと、今は捉えています。
「向いていない」と「今は消耗している」
きつさを感じているとき、「仕事が向いていないのかも」と考えてしまいがちです。私自身も、3回目の休職に入った当初は「福祉が自分に向いていない」という考えが頭をよぎりました。しかし、療養期間中に振り返ってみると、福祉の仕事への苦手意識はなかったことに気づきました。
障害のある子どもへの支援という仕事は、むしろやりがいを感じる部分もあったのです。苦しかったのは、仕事内容ではなく、職場の人間関係になじめない感覚の方でした。「向いていない」と「今、消耗している」は、似ているようで違うものだと私は感じています。
仕事内容への向き不向きと、今の職場環境で消耗しているという状態を、分けて考える視点を持つことが大切です。
辞めるサイン・踏みとどまるサイン

辞めるかどうかを判断する材料として、私が実際に経験したサインを整理します。下記の2点について解説します。
- 私が経験した辞めるサインの一覧
- 「また同じことが起きている」と感じたら
私が経験した辞めるサインの一覧
休職に至るまでの間、私にはいくつかの共通したサインがありました。振り返って整理すると、下記とおりです。
| サインの種類 | 私が経験した変化 |
|---|---|
| 体の変化 | 朝、目が覚めても起き上がれない日が増えた |
| 気持ちの変化 | 休みの日も仕事のことが頭から離れず、気が休まらなかった |
| 行動の変化 | 最寄り駅のホームで「このまま乗り込んでいいのか」と足が止まる日があった |
上記のサインは、1つだけなら見過ごしてしまうかもしれません。しかし、私の場合、複数のサインが同時に重なった時期に、限界が近づいていたのだと感じます。サインが出ているからといって、すぐに辞めるべきだとは言い切れません。しかし、「疲れているだけ」と片付けずに、自分の状態として認識しておくことは大切です。
※本記事は私個人の体験をもとに書いています。メンタル面でお困りの人は医療機関にご相談ください。
「また同じことが起きている」と感じたら
私にとっての辞めるサインは「また同じことが起きている」という感覚でした。「職場になじめない」という感覚が繰り返されたとき、単なる一時的な不調ではないと感じたのです。1回目、2回目のときは、「今回は特別な状況だったのかもしれない」と考える余地がありました。
しかし3回目は、休職までの期間が短く、体の変化も強く出ました。私は「繰り返しているかどうか」を、辞めるかどうかの重要な判断材料として捉えるようになったのです。罪悪感から「もう少し頑張るべきではないか」と考えてしまう気持ちもありました。
しかし、繰り返しているという事実が、環境を変えるだけでは解決しないサインだったのだと感じます。
辞める前に整理しておきたいことについて

辞める前にやっておけばよかったと感じるのは、「何に対して不満を抱えているのか」を、細かく分解することでした。当時の私は、「なんとなくきつい」という漠然とした感覚のまま、日々をやり過ごしたのです。人間関係なのか、業務内容なのか、それとも職場の空気そのものなのか。
細分化せずに我慢を続けたことで、限界が来るまで自分の状態に気づきにくくなっていたのです。紙に書き出して整理していれば、早い段階で環境を変える決断ができたかもしれません。自分の我慢の中身を言語化しておくことは、辞めるかどうかを考えるうえで重要な準備になりえます。
まとめ

福祉・介護職のきつさを感じることは、甘えでも根性不足でもありません。私の場合、休職までの期間が短くなった事実が、環境要因だけでは説明できない何かがあったことを教えてくれました。辞めるべきか、踏みとどまるべきかに、正解はありません。体や気持ち、行動に出るサインを見過ごさないことが大切です。
「何に耐えているのか」を細分化しておくことは、後悔を減らすための助けになりえます。私自身が実際にどう休職・退職を決断したかについては、下記の記事で詳しく書いています。
適応障害で3回退職した私が、福祉の仕事を辞めると決めた日のこと【実録】
福祉職から教育職への異業種転職でやったこと【2回目の転職実録】
福祉・介護の仕事がしんどいと感じている人に、本記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
※本記事は私個人の体験をもとに書いています。メンタル面でお困りの人は医療機関にご相談ください。

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