「福祉の経験は、異業種でも通用するのだろうか。」
3回目の適応障害で福祉2社目を退職したとき、私は同じ問いを何度も自分に投げかけていました。約1か月の療養を経て始めた転職活動は、期間にして約2か月、応募した企業は10社。面接まで進めたのは3社、内定は1社という結果でした。本記事では、福祉から教育・塾業界への転職活動で実際に使ったサービスと動き方について解説します。
面接で福祉の経験をどう言い換えて伝えたか、辞めることへの罪悪感とどう折り合いをつけたかについても書きました。異業種転職に不安を感じている人は、ぜひ最後までご覧ください。
※本記事は私個人の体験をもとに書いています。メンタル面でお困りの人は医療機関にご相談ください。
福祉から教育への転職を決めた背景

3回目の適応障害から、なぜ福祉業界の中で別の職場を探すのではなく、教育業界を選んだのか。決断に至った理由と、裏にあった葛藤について、下記の3点を解説します。
- 福祉の経験を「生かす」という発想
- 福祉を辞めることへの罪悪感
- 「業界を変える」と決断した瞬間
福祉の経験を「生かす」という発想
福祉2社目で3回目の休職に入ったとき、「福祉が自分に向いていない」という考えがよぎりました。しかし、療養期間中に少しずつ気持ちが整理されていくにつれて、考えは変わったのです。私が福祉の職場で担当していたのは、障害のある子どもへの支援でした。
福祉2社目で3回目の休職に入ったとき、「福祉が自分に向いていない」という考えがよぎりました。しかし、療養期間中に少しずつ気持ちが整理されていくにつれて、考えは変わったのです。私が福祉の職場で担当していたのは、障害のある子どもへの支援でした。
人間関係や業務内容になじめずに適応障害を繰り返しましたが、子どもと向き合う仕事への苦手意識はなかったです。「福祉での経験をゼロにするのではなく、教育の現場で生かせないか」という発想に変わりました。発想の転換を後押ししたのが、下記の3つの経歴です。
- 大学で教育学部を卒業
- 地方公務員時代に教育委員会へ配属
- ワーホリ帰国後に塾でアルバイト
福祉2社目に入るまでは意識していなかった経歴が、療養期間を経て、教育業界を選ぶ根拠として浮かび上がりました。
福祉を辞めることへの罪悪感

福祉の仕事を辞めることに、罪悪感がなかったわけではありません。人の役に立てる実感があった仕事を手放すことへの後ろめたさは、確かにありました。ただ、当時の私の状態を振り返ると「なんとか食いつなぎたい」という切実さの方が強かったです。
人間関係や仕事内容になじめないまま3回目の適応障害になり、理想論を考えている余裕はありませんでした。生活を立て直すことを優先させた結果、罪悪感が後回しになっていったという感覚に近いです。葛藤についてより詳しく書いた記事も別にありますので、気になる人はそちらもご覧ください。
※本記事は私個人の体験をもとに書いています。メンタル面でお困りの人は医療機関にご相談ください。
「業界を変える」と決断した瞬間
1社目から2社目への転職は、あくまで福祉業界の中での転職でした。「環境さえ変われば、なじめるようになるかもしれない」という期待があったのです。しかし、2社目でも同じように適応障害を繰り返したことで、期待は崩れました。「環境を変えるだけでは解決にならない」という感覚が、3回目の休職中に強くなりました。
療養期間中は、執筆関係の仕事にも応募したことがあります。最終選考まで進みましたが、結果は不採用でした。改めて、自分にどんな経歴があり、何を武器にできるのかを考え直しました。教育学部卒業・教育委員会配属・塾アルバイトという経歴が重なり、「塾業界を軸に動こう」と決断したのです。
転職活動で実際にやったこと【使ったサービスと動き方】

実際に使った転職サービスと、応募から内定までの流れについて、下記の2点を解説します。
- Indeed・doda・リクルートエージェントの使い分け
- 応募から内定までのタイムライン
Indeed・doda・リクルートエージェントの使い分け
転職活動で使ったサービスは、Indeed・doda・リクルートエージェントの3つです。福祉から教育・塾業界への転職であり、それぞれの役割を分けて使うようにしました。活動期間は約2か月で、応募した企業は10社、面接まで進んだのは3社、最終的に1社から内定をもらっています。使い方を整理すると、下記の表のとおりです。
| サービス | 種類 | 私の使い方 |
|---|---|---|
| Indeed | 求人検索エンジン | 教育・塾業界に絞って求人をピックアップする「情報収集」に使った |
| doda | 転職サイト+エージェント一体型 | 自分のペースで求人を探しながら、エージェントへの相談も並行して行った |
| リクルートエージェント | 転職エージェント | 福祉の経験が生かせる求人を絞り込んでもらうことを最優先にした |
Indeedで、教育・塾業界にどんな求人があるのか、どの程度求められているのかという相場感をつかみました。並行してdodaとリクルートエージェントにも登録をしたのです。エージェントには「福祉の経験を教育業界でどう見てもらえるか」を相談しました。
エージェントに客観的な意見をもらいながら進められたことで、応募先を絞り込みやすくなったと感じます。
※2023年当時の私個人の体験です。各サービスの仕様や対応状況は変わる場合があります。
応募から内定までのタイムライン
転職活動の期間は約2か月、応募した企業は10社でした。面接まで進めた企業が3社、内定をもらえたのが1社です。選考の結果を振り返ると、通過・不通過には傾向がありました。整理すると、下記の表のとおりです。
| 区分 | 業種の傾向 | 選考結果に影響した要素 |
|---|---|---|
| 選考が進まなかった企業 | 完全に未経験の業種(引っ越し業者など) | 福祉での経験と結びつけにくい業種だった |
| 面接まで進めた企業 | 教育・塾業界やホスピタリティが求められる業種 | 教員免許の有無が評価されやすい業種だった |
未経験の業種に応募した際は、福祉での経験がどう生かせるのかを説明しきれていなかったと感じます。一方で塾業界への応募では、障害児支援の経験と教員免許という組み合わせが、書類の時点で一定の説得力を持っていました。
面接で「福祉の経験」をどう伝えたか

福祉での経験を、未経験の教育業界向けにどう言い換えて伝えたか。面接官の反応も含めて、下記の2点を解説します。
- 福祉経験を教育業界向けにどう言い換えたか
- 面接官の反応と、職務経歴書が果たした役割
福祉経験を教育業界向けにどう言い換えたか
私が福祉の職場で担当していたのは、障害のある子どもへの支援でした。福祉経験を教育業界向けに伝える際、「子どもへの向き合い方」という軸で語ることを意識したのです。障害児と接する中で身に付けた向き合い方や経験を、塾業界でも生かしたいという伝え方をしました。重点的に話したのが、下記の2点です。
- 相手の話をじっくり聞く傾聴の姿勢
- 状況に合わせて対応する個別対応力
福祉の現場では、子どもによって特性も反応も異なるため、画一的な対応では成り立ちません。「個別に合わせる」という経験を、塾での指導にも重ねられると伝えました。
面接官の反応と、職務経歴書が果たした役割
教育・塾業界の面接では、想定していたよりもすんなりと話が進んだという印象があります。「なぜ福祉から教育業界なのか」という点を問われる場面は、あまりありませんでした。職務経歴書の段階で、「障害のある子どもを対象にしていた」という事実が伝わったからです。
子どもに常に接してきたという経歴と、教員免許を保持しているという資質の組み合わせが、説得力を持っていたのです。面接がすんなり進んだからといって、準備をしなかったわけではありません。ただ、経歴そのものが物語っている部分も大きかったと感じます。
異業種転職2回目で感じたこと

福祉業界内での転職(1社目→2社目)と、異業種転職(福祉→教育)で何が違ったのか。下記の2点にまとめます。
- 同業界内転職と異業種転職の違い
- ブランク・適応障害歴への向き合い方の変化
同業界内転職と異業種転職の違い
1回目の転職も2回目の転職も、根底にあったのは「環境を変えたい」という同じ意識でした。ただ、1回目は同じ福祉業界だったため、業務内容やスキルはある程度共通していました。2回目の異業種転職では、自動的には共通しません。
福祉の経験がそのまま評価されるとは限らない業種も多く、自分の経歴をどう伝えるかを考え直す必要がありました。1回目の転職のときより、自分の資質やスキルを整理する必要があったのです。
ブランク・適応障害歴への向き合い方の変化
1回目の転職のときは、休職中に始めたこともあり、ブランクという意識はあまりありませんでした。しかし2回目は、退職から療養期間を経ての転職活動だったため、約3か月のブランクを抱えた状態での挑戦だったのです。適応障害を3回経験しているという事実についても、面接では自分から積極的には話しませんでした。
退職理由を聞かれた際に「体調を整えながら準備をしていた」と伝えましたが、診断名に触れずに進めた面接がほとんどです。「聞かれたときに正直に答える」という方針を持てるようになっていたのは、1回目の転職を経験したからだと感じます。
※本記事は私個人の体験をもとに書いています。メンタル面でお困りの人は医療機関にご相談ください。
まとめ

福祉の経験が、異業種でそのまま通用するとは限りません。私の場合、10社応募して面接まで進めたのは3社、内定は1社という結果でした。しかし、福祉で培った子どもへの向き合い方は、教育業界で評価されました。「福祉の仕事しか知らない自分に、他の業界で通用するものがあるのか」と感じる人もいるかもしれません。
少なくとも私の場合は、経歴の中にすでにある要素を組み合わせ直すことで、異業種への道が開けました。私自身の経歴の全体像については、プロフィール記事でも詳しく書いています。異業種転職に不安を感じている人に、本記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
※本記事は私個人の体験をもとに書いています。メンタル面でお困りの方は医療機関にご相談ください。

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